正しい×化学=面白い

化学にまつわること、化学メーカーにまつわること、化学の考え方を技術者視点で発信してます。

マイナスイオンって本当にあるの?

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どうも、おるなけです。


本日のテーマはマイナスイオンです。
一時期(もうかれこれ十数年前ですが)「マイナスイオン」という言葉が流行っていた記憶がありますが、今でも割りとメジャーなワードかと思います。

 


森の中に行くとマイナスイオンがいっぱい
マイナスイオンが出てるから、空気がキレイ。
滝の下にはマイナスイオンがあるから…

などなど。


マイナスイオン=身体(精神的)にいい
というイメージですね。

 

 


という訳で、マイナスイオンについて、化学メーカー技術者視点で考察してみます。

 


結論から言うと、マイナスイオン、そのものは置いといて、言い方がかなりまずいというお話です。

 

マイナスイオンを訳すと


マイナスのイオン


そのままですね。

 

 

何故言い方がまずいか


化学の世界には無数のイオンが存在します。
イオンというのは、プラスかマイナスの電荷を持っていることは何となく想像出来るかと思います。
例えば食塩(NaCl)。これが、Na+とCl-がくっつきあってできているのは、中学で習ったと思います。そんな感じです。

 


さて、マイナスイオンの言い方、何が問題か。


マイナスイオンと一言で言ってしまうと、マイナスのイオンが単独で存在するという意味に捉えられ、誤解を招く恐れがあります。


先程も言いましたが、イオンにはプラスとマイナスが存在します。しかし、それぞれが単独で存在することはあり得ません。少なくとも私たちのまわりの環境では。

 


プラスのイオンには対となるマイナスのイオンが、マイナスのイオンには対となるプラスのイオンが必ず存在します。

 

 

マイナスイオンが単独で存在するとどうなるか


具体的には想像できませんが、マイナスはプラスが無いととても不安定です。
プラスを求めてあらゆるものを無作為に攻撃(爆発的に反応)すると予想できます。


そんな攻撃をもし人が受けたら、人は人で無くなります。(猛烈に化学反応を起こすので)


イメージで言うと、マイナスイオンが単独で存在して、私たちのまわりにあったら、身体の表面全てがドロドロに溶けちゃうくらい、ヤバい反応を引き起こすぐらいヤバいです。(もっとひどいかも。。)


てなわけで、マイナスイオンというものは基本的に存在しないです。

 


いわゆる精神的にいいものという意味で使われるマイナスイオンは、違う名称にするのが正しいと言えます。(無いですけど)

 

じゃあ私たちが感じるマイナスイオン的なものは何なのか


それは、マイナスイオンじゃなくて、単純にリラックスを促す環境が整ってるだけだと思います。
(森林浴しかり、滝しかり)
音、景色、匂い、空気の澄んだ感じ。それらが人間にとってリラックスできる環境となっている。と私は考えてます。

 

ちまたのマイナスイオン的なやつは、何なのか


家電についてる「マイナスイオン」機能、ほぼ無視していいと思ってます。根拠がないですから。


ただ、ドライヤーを最近変えたんですが、Panasonic製ドライヤーにはナノイーが付いてました。ナノイー。イオン感満載です。SHARPさんで言うところのプラズマクラスターも近い物を感じます。


これらはマイナスイオンと何が違うのか。


厳密にはわかりませんが、それぞれ効果があるのは実験的に明らかだと言うことです。
(ただし、様々な条件がつきますが)
全く根拠がないという訳でないようです。

 

さいごに


今回マイナスイオンを取り上げて、いくつかの考察を述べました。
世の中には根拠がないマイナスイオンという表記が見受けられます。


もしお店やウェブサイトでマイナスイオンという表記を見たら、やみくもに信じるのではなく、本質は何なのかを正しく理解することが大切かと思います。


そうすれば、無駄な買い物、無駄な時間を減らし、より豊かな生活に繋がると思います。


ストレスはマイナスイオンじゃなくて、自然の中で洗い流しましょう。

 


では。