正しい×化学=面白い

化学にまつわること、化学メーカーにまつわること、化学の考え方を技術者視点で発信してます。

鋼の錬金術師の化学的考察

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どうも、おるなけです。


タイトルの通り、今日は『ハガレン』こと鋼の錬金術師を化学的な視点で考察してみます。
※若干のネタバレを含みます

 

ハガレンに入る前に、そもそも錬金術って何?


普通の金属(鉄とか)を化学的な手段を用いて貴金属(金)へ錬成する術


いわゆる、価値のない素材を価値あるモノへ変換するのが錬金術の真骨頂と言えますね。


昔に限らず、現代においても変わらず錬金術(金は作れないですが)は存在してます。


そう、広義で言うところの化学メーカーがその役目を担っています。


実際、ほぼ価値のないモノを化学反応によって高付加価値のモノへと変換し皆さまへ提供するのが、化学メーカーとも言えます。
(化学には価値を生み出す技術が詰まっているんですよ!)

 

 

 

ハガレン』の中の錬金術


たくさんの錬金術師がいますので、今回は大きく3種類に分けて、ひとつひとつ化学と関連させてみます。

  1. 鋼の錬金術師たち
  2. 焔の錬金術
  3. 紅蓮の錬金術

 

鋼の錬金術師たち

いわゆる、一般的な錬金術ですね。エドやアルが使う錬金術をイメージしてもらえたら大丈夫です。
イズミ・カーティス、アームストロング少佐も、とりあえずこのくくりにします。(スカーやメイ・チャンが使う錬丹術も)

 

何をしているか


錬成陣を描いて、そこにある物質を元素レベルで理解し、分解、再構築の工程を経て目的のモノを得ます。
発動には、地殻エネルギー(錬丹術で言う龍脈)を利用します。

 


化学で言うと


①理解
反応式をあたまに浮かべ、目的の物質の分子構造をイメージ


②分解
様々な薬剤用いて原料を活性化、各種装置・器具を用いて反応


③再構築
精製して、使えるものを取り出す


④使うエネルギー
生成物のほうが原料よりエネルギー準位が小さい場合を想定すれば、加熱しなくとも、原料と様々な薬剤を混ぜるだけで目的化合物が得られます。

 


てな感じでしょうか。最後分かりにくいかもしれませんが。。

 

焔の錬金術


ロイ・マスタング大佐お得意の錬金術ですね。チート級の強さを誇ります。


何をしているか


空気中に含まれる酸素の割合をコントロールして、そこに発火布で火花を出して着火、炎上です。


化学的視点からみると


酸素濃度を調整するだけでは火は出ません。(酸素濃度が高すぎると逆に燃えにくくなります)
燃焼には必ず酸化されるもの(酸素と反応して燃やされる材料)が必要です。
空気中にあるものと言えば、水素と二酸化炭素と窒素ぐらい(他にもありますが)です。


恐らく、エネルギー(地殻エネルギー)を用いて二酸化炭素を還元し、それを酸素と反応させて燃やしているのかなと思います。


雨が降ると無能になる大佐ですが、水の中の水素を利用して爆発を起こしているシーンがありましたよね。

あれも、水を還元して水素を取り出し、エネルギー(地殻エネルギー)を使って酸素と反応させて爆発させていると予想されます。


もう、何でもできますね。

 

紅蓮の錬金術


ゾルフ・J・キンブリー、ヤバい奴です。
どうやって爆発を引き起こしているかの描写は無いですが、とにかく破壊力がありますね。錬成陣を手にかいているので、昔のアル見たいに錬成陣を描く必要がないのも、割りとチート級です。


化学的視点で考えると


考えられるとしたら、空気中の窒素と酸素と二酸化炭素と水を利用してTNT(トリニトロトルエン)を合成しているのかなと考えます


ただ、作中ではほとんど賢者の石を利用してるので、石が無いとどれくらいの実力を誇るかよくわからないです。
石があったことを考えると、砂漠で水が無いのに爆発させまくっているのも頷けます。

 

最後に


ハガレンと言えば、印象的なセリフが多数ありますよね。「まるで神への祈りじゃないか」が私のお気に入りです。


思えばハガレンが化学者へ進むことになったきっかけの1つかもしれません。


皆さまもハガレンから少し化学を感じてもらい、その面白さに気付いていただけると、私としてはうれしい限りです。

 


では。