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化学物質過敏症に向き合う唯一の方法とは

化学物質過敏症って何なの?ちょっと怖い。
 
本記事では、化学物質過敏症に対する正しい対処法をお伝えし、皆さんの不安を取り除きます。

 

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どうも、おるなけです。
 
 
化学物質過敏症、あなたは知っているでしょうか?
読んで字のごとく、「化学」的に作られた「物質」に「過敏」に反応してしまう「症状」と言えます。
 
 
化学物質と聞くと、「毒」と考えてしまう人もいるかもしれませんね。
(ごく一部は当たりで、ほとんど間違いです)
 
 
今回は、化学物質過敏症に対して、どう考え、対処したらいいか、化学メーカー技術者視点でまとめてます。
 
 
大切なのは、原因物質の存在を「気持ち(心)」が悪い方向に増幅させていることを理解するということです。
 
一辺倒に「化学物質は危ない!」と考えるのではなく、まずは状況を正しく把握する。
それが楽になるための第一歩になります。
 
 
 
目次

化学物質過敏症の「化学物質」とは

 
以前、化学物質全般に関する記事を書きましたので、こちらを参考にしてください。
 
 
 
 

化学物質過敏症の原因物質とは?

 
問題となる「原因物質」とは、主に「揮発性」のものです。
 
 
揮発性?なんじゃそりゃ?
 
 
揮発性とは、液体のものが空気中に気体として飛んでいっちゃう性質です。
 
 
洗った食器も置いてたらカラカラに乾きますよね?
それは、水に揮発性があるからです。
 
 
 
揮発性があるもの、それは接着剤なんかに使われる有機溶剤や、柔軟剤など匂いのするもの全てです。
 
 
 

匂いの本質とその考え方

 
物がなぜ匂うのか。
鼻の検出感度が良すぎる問題で説明ができます。
 
 
匂いはppmppb単位で感じる。
ppmとはparts per million(100万分の1)、ppbはparts per billion(10億分の1)です。
 
↑↑めちゃくちゃちょっとでも感じるということです
極端な例で言うと、水の入ってない25mプール(高さ1.5m)に蓋をしたところに、匂い物質たった2ml(小さじ半分以下)入れただけで、その空間に匂いとして感じるということです。(10ppbの場合)
 
 
日常での例で言うと、玉ねぎやニンニクの匂い。
切ったあとの手、とくに指先の匂いってぜんぜん取れないですよね。
でも、手に玉ねぎやニンニク自体はついてません。
 
そして、匂いとしては臭いのに、食べても平気。匂い成分はめちゃくちゃ入っているのにも関わらずです。
 
くさや、シュールストレミング、人によっては納豆。匂いは最悪です。ただ、食べても病気にはなりません。
匂い成分をからだに入れているにも関わらずです。
 
 
つまり匂いは、それ自体が身体に影響しない量であっても、鼻だけが感じてしまう。
 
そして、鼻からきた情報が気持ち(心)を動かしているだけだということです。
 
 
 
食べ物以外で例をあげます。
 
自分の柔軟剤は匂わないのに、人の匂いはキツく感じる。こんなことはありませんか?
 
 
香水をつける人、慣れると自分では匂いがついてないと感じがちですが、周りからしたらスゴい匂いと感じることもしばしば。。
 
 
どちらも理由は簡単、普段嗅ぎ慣れているかによるからです。
 
大事なのでもう一度書きます。
 
普段嗅ぎ慣れてないるかどうか。理由はそれだけです。
 
 
化学物質の場合も全く同じです。
 
匂ったことのないものは不快に感じることが多いです。
(そもそも、柔軟剤の匂いも香水も一種の化学物質です)
 
 
私も柔軟剤を初めて使った時、非常に不快に感じた記憶があります。
人によっては化学物質過敏症だ!と言うでしょう。
 
しかし、今ではなんとも思いません。嗅ぎ慣れたからです。
 
 
仕事でも、いわゆる揮発性の有機溶剤(臭いものもすべて)を使用します。
 
もちろん溶剤は身体に良いものではありませんが、匂いがしても必要以上に拒否することはないです。
 
 
人によっては「そんな場所じゃ、化学物質過敏症になってしまう!」と言うでしょう。
ただ、少なくとも私の周りには誰一人そんな人はいません。
 
 
それはなぜか。匂いの危険性を把握した上で、その匂いに慣れているからです。
 
 
 

化学物質過敏症に対処するには

 
原因となる匂いを排除すること(排除できるなら)、それに加え、匂い自体に慣れることです。
 
ただ、新築の匂いで明らかに身体に悪そうなものについては排除することが必要です。(業者に対処を依頼すべし)
 
 
一方、柔軟剤など日常の匂いは、現代人の生活から排除することは極めて難しいです。
 
周りに使うなとは言えませんから。
 
自然が多いところに移るのもひとつですが、仕事や子育ての兼ね合いから、現実的でない場合が多いでしょう。
 
 
排除ではなく慣れるというと、少し怖いイメージもあると思いますが、人間そんなに柔じゃないはずです。
 
 
 
 

さいごに

 
病は気からという言葉もあるように、気持ちというのは身体に直結してます。
本当に必要なら、お医者さんに相談して対処するのが望ましいです。
 
ただ、匂い自体は気持ちを上にも下にも動かすという特徴をもつということ、慣れているかどうかで、感じ方は大きく変わるということを認識してみてください。
 
 
少し、気持ちが楽になると思いますよ?
 
 
 
では。