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断然無香料!いい匂いの柔軟剤を買う前に知るべき「匂い」の性質とは

柔軟剤を選ぶとき、匂いで選んでいませんか?
 
 
匂いは付けるのではなくコントロールするもの。だから無香料の柔軟剤を使いましょうという話です。

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どうも、おるなけです。
 
 
毎日の洗濯に使う柔軟剤。あなたはどんなものを使っていますか?
 
選ぶ基準はいくつかありますよね。
 
「Aさん:いい匂いのやつ」
「Bさん:消臭機能がついてるやつ」
「Cさん:コスパ
「Dさん:雰囲気」
 
 
……と、人の数だけ意見はでてくるというもの。
それだけ柔軟剤は多種多様なものが売られています。
 
 
そんな大量の柔軟剤から何を選ぶのが良いか。
結論は断然無香料。これは間違いないです。
 
 
理由を、毎日仕事で化学薬品の匂いを嗅ぎまくっている化学メーカー技術者視点でお伝えします。
 
 
 
目次
 
 

鼻は匂いの超敏感センサー

 
よーし、新しい柔軟剤を入れるぞ。
今日の水量は45Lだから、キャップの20mLのラインだな。
 
そういえば柔軟剤を新しく変えたんだった。
どれどれ、新しいやつはどんな匂いがするかな? (パカッ)
 
 
 
 
 
さて、皆さん。
今強制的に頭のなかで匂いを嗅いでもらいましたが、どんな風に嗅ぎましたか?
 
 
 
蓋を開けて直接鼻を近づけた人、多いと思います。そんな人は要注意です。
 
 
何故なら、すでに鼻センサーがおかしくなりかけている証拠だから。
 
 
柔軟剤は、鼻を近づけなくても十分香りを感じられるものなんです。
 
 
 
理由を説明しましょう。
 
 
 
仮に45Lの水に柔軟剤を20mL入れたとしたら、
その水には0.06%の柔軟剤が入ってる計算です。(少な!)
 
 
すすぎを終え、脱水で排水口へ向かう柔軟剤、乾燥で飛んで行く柔軟剤。
 
と、洗濯の時に入れた量から洗濯物が乾いていくにつれ、
柔軟剤が衣類に残る量は減っていきます。
 
 
それでもなお、乾いた服からは柔軟剤の香りがしませんか?
 
 
0.06%からさらに少なくなっているにも関わらず。
 
 
 
つまり、柔軟剤はめちゃめちゃ少しでも、香っちゃうレベルだと言うことです。
 
 
柔軟剤原液をダイレクトに鼻で嗅ぐということは、鼻にとっては刺激が強すぎるというわけです。
 
 
 
ちなみに、私たち化学者はどのように匂いを嗅ぐのでしょうか?
 
 
 
 
そう、手で仰ぐようにして嗅いでます。
 
中学で習った、めんどくさそうな嗅ぎかたのやつです。テストに出ます。
 
 
 
皆さんが普段嗅ぐであろう匂いの10~100倍以上の化学薬品の匂いを嗅いできた私たち化学者は、人一倍鼻センサーを大切にしています。
 
 
それは、危険なものを扱うことが多いからです。
 
匂いだけで瞬時に「危険!」と感じること、それが、私たち化学者の身を守ることに繋がります。
 
 
つまり、匂いを手で仰ぐようにして嗅ぐことは、鼻センサを適切に維持するために必要なのです。
 
 

鼻のセンサーは匂いに慣れるとぶっ壊れる

 
鼻のセンサーがぶっ壊れるとどうなるか。
 
 
匂いを正しく判断出来なくなります。
匂いに「慣れる」ということです。
 
 
さて皆さん、ご自宅の匂いはどんな匂いでしょうか?
思い出せる人は少ないのでは?と思います。
 
 
また、他人のお宅はすぐ「他人の家」という匂いがしませんか?
 
小さい頃、友達の家に行って
 
「おじゃましまーす(あ……友達の家の匂いだ)」 と心のなかで思ってたはずです。
 
 
 
そう、私たちは慣れている匂いには鈍感で、慣れない匂いには敏感になります。
 
 
 
では、柔軟剤を使った衣服を毎日着るとどうなるか。
匂いに慣れて、やがて匂わなくなります。
 
 
洗濯物を干すと、何故か柔軟剤の香りがしない。
もう少し入れよう、てなことをやってるあなた。
 
 
 
鼻センサー、バグってますよ。
 
 
 
鼻センサーがぶっ壊れると、匂いに鈍感になり、自分では匂いがあるのか無いのか判断出来なくなります。
 
 

するとどうなるか。

 
 
匂いがしない
⇒必要以上に柔軟剤を使う
⇒匂いが強くなる
⇒また慣れてきて匂いがしなくなる
⇒さらに柔軟剤を入れる…と、
 
匂いを付け続けるという、負のサイクルに突入してしまいます。
 
 
 
 
あなたの周りに香水か柔軟剤の匂いがキツイ人はいませんか?
 
「いるいる!」と思って、他人ごとにしているあなた。
 
実は被害者ではなく、匂いの加害者になっているかもしれませんよ。
 
 

いい匂いがする人は、自分の匂い知っている

 

男なら(いや、女性も)誰しも思うこと。
 
あの女性はいつもいい匂いがすると。(※変態ではありません)
 
 
もちろん、いい匂いと感じるとき、
その香りの質が重要なことは言うまでもありません。
 
 
大切なのは、香りのレベルです。
 
 
いい匂いがする人は、ほんのり香るレベルではありませんか?
 
柔軟剤にしろ、香水にしろ、ボディークリームにしろ、どぎつい匂いではないはずです。
 
 
しかも、いい匂いがする人は、何となくその人と香りがMATCHしている。
 
 
ある意味、体臭に合った匂いをまとっているのではないでしょうか。
 
 
 
そう、あの人達は、自分の匂いをめちゃくちゃ分かってるんです。
 
 
 
匂いは足し算ですから、どんな匂いも体臭の上から積み上がっていきます。
 
 
つまり、自分の匂いを知ることは、適切ないい匂いをまとうためには必要不可欠。
 
だから、柔軟剤という日常で何気なく使うものについては「無香料」でなければダメなんです
 
 
 

さいごに

 
さて、いかがだったでしょうか?
 
普段何気なく使う柔軟剤。だからこそ、匂いにとことんこだわってほしいと思います。
 
 
ただし
 
匂いにこだわること≠匂いを付けること
 
匂いにこだわること=自分に合った匂いを把握すること
 
なのです。
 
 
そのために、無香料の柔軟剤を使ったうえで、好きな香りを「ちょっと」加える。
 
自分だけの「いい匂い」というのを身につけて、心地よい毎日が過ごせるようにしましょう。
 
 
いい匂いの人が増えれば、世の中は平和になります。
 
 
 
では。